恒川光太郎さんの作品を読みました。
月夜の島渡り↓
※2012年11月にメディアファクトリーより刊行された単行本「私はフーイー 沖縄怪談短編集」を文庫化したものです。
改題して文庫化されているので、新しい作品と間違ってしまう人もいるようです。
という事で、恒川さんの作品を読むのは3冊目です。
7本の短編が収録されてます。
・弥勒節(みるくぶし)
・クームン
・ニョラ穴
・夜のパーラー
・幻灯電車
・月夜の夢の、帰り道
・私はフーイー
「弥勒節」の最初の1行を読んで、この本は私が好きなテイストの本だと思ったんです。
やっぱり面白かった。
「弥勒節」を読んで心をつかまれたんですが、読む時間をなかなか作れなかったので、読み始めの頃は、毎晩寝る前に短編を1本だけ読んで寝てました。
7本の短編の中で、やっぱり「弥勒節」が一番好き。
「クームン」も「ニョラ穴」も好き。
やっぱり怖さよりも、どこか不思議な懐かしさと温かさと儚さみたいなものが、感じられる作品だなと思いました。
一番ゾッとしたのは「夜のパーラー」。
個人的な好みの問題ですが、ストーリー的には好きな話では何となくないんですが、ラストちょっと気味の悪さがあってゾッとした。
「月夜の夢の、帰り道」のラストは意外な感じで、こういうラストもいいねと、ありだなと思ったりした。
だたこの本を読んでいて思ったのは、いつの時代も結局生きている人間が、一番怖いんだなという事。
「夜市」、「風の古道」も面白かったけど、「月夜の島渡り」は「夜のパーラー」みたいな、ちょっとあまり好きではないテイストの話もあったけど、最後の最後ラストのゾッとする感じとか、絶望とか・・・
そういうのも含めてトータル的に面白い短編集でした。
読む時間がなかなか作れなくて、読み終わるのにちょっと時間がかかってしまいましたが、やっぱり私はただの恒川さんの作品のファンなのだと思った。
この本を読んでいると、ヨマブリとか本当に実在したのだろうか?と思って、思わずネットで検索などしてしまったんですが、そう感じたのは私だけなのだろうか?
結局よく分からなかったんですが。
実在したのかなとか思わせる、なんだか妙な説得力とでもいうのでしょうか(?)そんなのを感じだ本でした。
面白かった。
今年は小説を100冊読むを目標にしてますが、これであと97冊。
次は小説読む前に、ちょっと読みたい本があるので(読み終わったらその話もブログに書きます)それを読んでから、新しい物語を探そうと思います。
次は何かなぁ~・・・?
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